社長インタビュー vol.2 株式会社新環境経営研究所 小野木社長

小野木正人さんは立命館大学出身の先輩で、現在株式会社新環境経営研究所の代表取締役です。

企業の経営課題に対して『環境・経営・心理学』のアプローチから問題解決に取り組むコンサルティングを提供されています。

並行して、立命館大学MOT大学院の博士課程後期課程に在学中でもあります。

成功させるためには勇気が必要

ご自身のキャリアについてお聞かせください。

大学は立命館大学理工学部化学科を出ています。もともと理工系に進みたかったのです。

1982年当時は、世間一般として就職が難しくなく、どこに就職するかという段階で現在ほど就職には困っていませんでした。また、大学院に進む学生も少なかったのです。

その当時の私は、人前で話すのが非常に苦手で、コミュニケーションが上手くありませんでした。だから就職するにしてもコミュニケーションが上手くなくても働ける企業にいこうと考えていました。当時はパソコンが初めて発売されたころでもあったので、エンジニアになろうと思い、コンピューター業界に進もうと考えて、住生コンピューターサービスに入社したのです。当然エンジニアとして入社しているので、入社後の研修でいきなりプログラミングをさせられたのです。当時からエンジニアの世界には専門学校出身が多く、未経験からの出発は厳しいものがありました。しかしそれ以上に特に厳しかったのは、朝礼があったことです。今や私の伝説でもあるのですが、人前で話すことが苦手でエンジニア業界に入ったにも関わらず、入社してすぐに朝礼でスピーチをしなければならなかったのです。まさかそんなことがあるとは知らなかったので驚きました。やらざるを得ないので一ヶ月前からしっかりと準備をしていましたが、いざ本番となり、みんなの前に立った瞬間に頭が真っ白になってしまいました。それで尚更苦手意識が増したのです。

しかし、二年目のときに社内報の編集長を任されたのが転機になりました。もともと文章を読んだり、書いたりすることが苦手だったのですが、編集長の仕事を通して抵抗感がなくなりましたね。また同じ時期に新人の教育担当もさせてもらったことにより、自分は人に教えることが得意だということに気がつきました。

結局その会社に10年間在籍したのですが、転職はずっと考えていました。エンジニアの世界には『プログラマー30歳限界説』というのがあり、大きな転機の時でもありました。そして次のステップアップとして、まず朝礼のない会社で、なおかつ前職で気がついた『人に教えること』が得意ということを生かすためにコンサルティング会社を志望したのです。結果として監査法人トーマツに入社してシステムコンサルタントとして働くことになりました。しかし依然として大勢の前で話すことが問題でした。そのような時に『ISO14001』のセミナーを200人の前で2時間講演する仕事が入ったのです。当然、人前で話すことが苦手な私ですから、何とかしなければならないということで、3ヶ月前から先輩の講演をモデリングし、徹底的に練習・リハーサルを行いました。3ヶ月間しっかりと準備をしたおかげで、講演後のアンケートでも大変評判がよくて、わかりやすいと好評だったのです。そこで自分に凄く自信が出来ました。人前で話すことが苦手だと思っていたのは、勝手な自分の思い込みで、訓練と努力でなんとかなるものだと気がつきました。ここがキャリアの大きな転機となったのです。苦手だったとはいえ、勇気を出してその講演を引き受けたことが、その後年間100回の講演やラジオ出演の土台となりました。

なにかを成功させるためには勇気が非常に大事です。

そして常に自分なりの個性を考え、実践してきました。その結果、それらすべてが自分の力となったのです。

ポジティブになるために考えていることは?

苦しいときほど、その環境に感謝するようにしています。次に成長するために与えられた試練だと捉えて頑張るのです。

苦しいときほどいろんな人と話をします。そうすると助けられるのです。

なぜ会社経営をしようと考えられたのですか?

住生コンピュータサービスとトーマツで計20年間働いてきました。年齢的にも40代で転職するというのは、最後の挑戦になると思いました。それまでは会社の看板を背負って仕事をしてきましたが、常に自分自身が勝負の一個体であることには変わりがありませんでした。それならば、これからは自分自身の看板で勝負をかけようという思いに駆られたのです。

トップの孤独感とは?

経営者は基本的に孤独です。だからこそ人とのコミュニケーションを大切にしなければなりません。今働いてくれている社員は、みんなが私にはない部分を持っています。すなわちお互いが補い合えればそれでよいのです。

新入社員の約3割の人が3年で辞めてしまうと言われていますが?

何かになりたいという思いが強すぎるのは危険です。学生が就職活動で得ることが出来る情報は限られています。その少ない情報のなかで決めた夢は現実とは違っている場合が多いです。もしその時に、抱いてきた夢が叶えられない場合にあっさりとくじけてしまうことにつながります。成熟した人ほど危険であると言えます。

たとえば、『先生になりたい』という夢を持っている人の根底には人に教えたいという情熱があります。その場合、先生になることは目的でしかないのです。つまり先生でなくても人に教えることは可能です。物事を広く捉えて、関連づけていくことは大変重要なことです。

実践を経て、初めて力になる

学生へのメッセージをお願いします

まずは何事もチャレンジしてやってみる。与えられたチャンスを必ずモノにする。そしてその分野で成功してみせる。そうすると本来、自分が目指しているところでそのやり抜いた経験、成功した経験を生かすことが出来るようになります。選り好みせずにまずはやってみてください。まずはチャレンジです!!

決まった友人のなかだけで生活するのではなく、外の世界に出るように心がけてください。狭い視野の中では決して気づくことが出来ないことがたくさんあります。 とにかく行動してみてください。行動するとつながりができます。

知識をつけ、知恵をつけ、何よりも活用することが重要です。過去の経験から成長に結びつけることは意外に難しいことです。学んだことを実際に活用すること。すなわち実践を経なければ本当の力にはならないのです。

自分自身の枠を決めてしまってはいけない

就職活動では大手に行くことがすべてではありません。『本当にやりたいことは何なのか?』もしも、やりたいことがあるのならば、会社の規模や福利厚生にとらわれず、思い切ってチャレンジしてみることが大切です。事実が同じなら、ポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えるかによって大きく変わります。色々なことを経験することを大切にしてください。『こんなはずじゃなかった』こんなはずって??何も知らないのにそれは思い込みでしかありません。自分で行った経験がないにも関わらず自分自身の枠を作ってはいけません。

インタビュアーの感想

小野木さん、有難うございました。最初お会いしたときは、物静かな紳士という印象を受けましたが、お話をさせていただくと熱い思いが前面に出るお方でした。インタビュアーの話にも真剣に耳を傾けてくださる姿が印象的で、自然とこちらが饒舌になっていました。『人』に関してのプロフェッショナルということが、すごく伝わってきました!

株式会社新環境経営研究所

http://www.nmr-iso.co.jp/index.html

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