イギリス留学へのススメ

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不親切な交通機関な話

先日、お知り合いの方からボランティアの仕事をいただき、日本人のやや目の不自由な方のロンドン観光のお世話をすることになった。一度もそういった人達のお手伝いはしたことがないので、何かと初めは戸惑う点も多かったのであるが、その中でも良い経験をすることができた。ただ、その内1つ気になった点があった。それは、帰りの地下鉄で遭遇したのだが、電車内で駅名のアナウンスが全くないのである。僕は、実に不可解であった。こういった人達は、どうやって自分の降りる駅名を認識するのであう?事実、今日お連れしている人も、一人で地下鉄に乗り、語学学校のある駅で下車をしているのである。

早速、尋ねてみた。するとその答えは、"うちへ向かう方面だと自分の降りる駅は地下から地上に上がって直ぐなので、その光の差をわずかに読み取って認識できる"というものであった。ところが、学校へ向かう方面ともなると、ずっと地下になってしまう。だから、"駅数を数えたり、周りの人に尋ねないといけない"というのだ。全く持って面倒な話である。そもそも、ここイギリスの交通機関は、平気で時間に遅れるし、気温の高い時など空調設備がきちんとしていないので蒸し暑くてしょうがない。車内の窓もほとんど開かないので、もうサウナの様なものである。もともと夏の期間が短いイギリスだから仕様がない話かもしれないのだが。

車内の暑さは別として、時間通り来ないのは言い訳できない気がする。バスを待つ事20から30分して、しょっちゅう同じ方面に向かうバスが2、3台続けて来るものである。また、なんの断りも無しに路線を変えたりして、自分が降りたかった停留所からどんどん遠ざかってしまう事さえある。過去に一番酷かったのは、こちらも断りなしに本日のバスサービス無しという日であった。おかげで、それを気づくまでに1時間近くの無駄な時を過ごしたものだ。ここまで来ると、もう怒る気すらしてこなく、もういいやと諦めるしかなくなるのである。

イギリスに来た最初の年にも同じような失敗をしたものである。ある日、隣町のイーリーへ観光に行こうとケンブリッジの駅から電車に乗るために長―いホームで待っていた。ここのホームには1番から5番のプラットホームから出る電車の時刻表がスクリーン上で表示されているのだが、どう考えてもぐにゃっと曲線になった、たった1つのホームしかこの目で確認できない。しかも改札の正面の出口のホームの真上には1番でなく中途半端な4番と表示されている。向かいにはホームはあるが渡ることが出来ない。(それでは、どこに他の1番から5番のホームが存在するんだろう?)とりあえず駅員に聞いてみた。

すると、このホームで待てという。しばらくすると、電車がやってきたので、わからないまま、とりあえず来た電車に乗りこんでみることにした。ホストファミリーからイーリーまで15分はかからないと聞いていた。ところがだ。15分以上も電車に乗り続けてしまっている自分がいるではないか。どうしよう?ホストファミリーの英語で15分(fifteen min)を50分(fifty min)と聞き間違えたのだろうか?いろんな不安が過ってくる。
おおよそ50分くらいして、車掌が切符拝見に車内をまわってきた。僕は、不安からかおそるおそる切符を彼のもとに差し出した。すると、「これはロンドンへのノンストップ行きだ。イーリーは反対方面だよ。」と案の定の答えが帰ってきた。僕は、その答えにがっかりしてしまった。そして、正直に誤ってお金を払おうとすると、彼は、「終点のロンドンから反対方面に向かう電車で帰りなさい。」と、お金を受け取らず優しく説明もつけて許してくれた。きっと、英語の出来ない僕を仕方が無いと思ったのであろう。

結局のところイーリーにはたどり着けたのであるが、その帰りとりあえず今後の参考のためにケンブリッジの駅をよく探索してみた。すると、カーブの向こうの片サイドに1番から3番ホームが改札の裏側に隠れるような形でそれぞれあり、もう片サイドにも5番ホームが存在していた。もちろん、きちんと確かめない自分も悪いのであるが、少なくとも初めての利用者向けに看板なり何番ホームはこちらと表示してあってもいいのではないかと思うのである。兎に角にも不親切な交通機関なである。

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